OECD(経済協力開発機構)の教育指標事業(INES)の一環として1997年に着手された「生徒の学習到達度調査」(PISA: Programme for International Student Assessment)は、国際的に比較可能な調査を定期的に行うことにより、生徒の学習到達度に関する政策立案に役立つ指標を開発することを目的としている。これまでに、読解力を中心とする第1回調査を2000年に、数学的リテラシーを中心とする第2回調査を2003年に、そして科学的リテラシーを中心とする第3回調査を2006年に実施。調査結果は公表の都度大きな話題となり、例えば、成績の良かったフィンランドが一躍世界の衆目の集まるところとなっている。また、ドイツでは第1回目の調査結果が公表されるやいなや「PISAショック」をもたらすとともに、我が国の教育界にも多大な影響をもたらしている。さらに、PISA調査は世界的に信頼度の高い調査としても注目され、実証的、客観的なデータによって教育の現状や政策を見る先駆けともなった。OECD−PISA調査
OECD教育局指標分析課長。1964年ドイツ・ハンブルグに生まれ。1988年ドイツ・ハンブルグ大学物理学部卒業。1989年から1992年まで、同大学IEA(国際教育到達度評価学会)データ処理センターで国際データ分析責任者、IEA読解力調査の国際コーディネーターを歴任。1993年〜94年には、オランダ・ハーグIEA事務局データ管理分析部長。1994年にOECDに移り、一貫して教育統計事業を担当し、1995年には教育雇用社会問題局統計指標課長。1997年からはOECD-PISA総括責任者となり、2002年の機構改革により現職。PISA調査を通じて、母国ドイツの教育が様々な問題を抱えていることをデータにより明らかにし、ドイツの教育改革の重要性を改めて示すなど、国民の意識改革を図る契機をつくった功績により、国家的な賞である「ドイツ・テオドア・フス賞」を受賞。アンドレア・シュライヒャー氏
文部科学省ビル東館3階講堂 案内図
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3−2−2
|