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NIER NOW (国研の様子)

令和元年度 教育改革国際シンポジウム「幼児教育・保育の国際比較:
OECD国際幼児教育・保育従事者調査2018の結果から」を開催

 OECD(経済協力開発機構)は2019年10月,幼児教育・保育施設の保育者を対象とした初めての国際調査である「国際幼児教育・保育従事者調査2018」の結果を公表しました。この調査は,日本を含めた9カ国を対象とし,保育者の実践の内容や勤務環境,研修の状況などについてデータを収集しています。当研究所は,この調査の結果を基に,幼児教育・保育の国際比較から何が見えてくるのか,日本,韓国,ノルウェーの事例を中心に考えることを目的に,令和2年2月20日(木),文部科学省3階講堂にて本シンポジウムを開催しました。
 シンポジウムは中川健朗所長の開会挨拶から始まり,OECD教育・スキル局幼児期・学校課のベルファリ・ゆり課長が「世界の幼児教育・保育政策の潮流と本調査の視点」と題して基調講演を実施。続いて登壇した,東京大学大学院教育学研究科長・教育学部長の秋田喜代美教授は,我が国の幼児教育の特徴を@育てたい資質・能力,Aカリキュラム,B環境を通して行う教育方法,C評価と研修の在り方――といった4つの側面から,保育実践の様子を交えて報告しました。
 第二部のパネルディスカッションでは,ノルウェー教育研究省からトーヴェ スリンデ学校・幼稚園部門上級顧問,韓国乳幼児保育・教育機関からムン ムギョン副所長,日本から杉浦健太郎・当研究所幼児教育研究センター総括研究官が各国の結果概要等を報告し,渡邊恵子・同センター長の司会のもとで,基調講演を行った2名も加え「本調査から見える各国の幼児教育・保育の今とこれから」をテーマに活発な議論が行われました。
 なお,当日は幼稚園・保育所・認定こども園や保育者養成機関、及び文部科学省・厚生労働省・内閣府の関係者等,約300名の参加がありました。

所長挨拶 ◀(写真.1)
調査結果の概要等を報告したOECDのベルファリ課長は,「保育をどのようにモニタリングし,改善していくかを議論していくことが,すべての子供たちのStarting Strongを保障する上で重要なトピックになりつつある」と提言しました
(写真.2)▶
「国際比較から考える日本の幼児教育・保育の現状と課題」 と題して基調講演を行った秋田喜代美・東京大学大学院教育学研究課長・教育学部長・教授
所長挨拶
 
(写真.3)     (写真.4)
パネルディスカッションA 事例紹介@
事例紹介A
(写真.5)

▲写真.3:本調査の日本における結果を報告する杉浦健太郎・当研究所幼児教育研究センター総括研究官

▲写真.4:トーヴェ スリンデ・ノルウェー教育研究省 学校・幼稚園部門上級顧問は「ノルウェーの幼児教育における『質の向上』と『インクルージョンの促進』に調査結果はどのような情報を与えたか」というテーマで講演しました

▲写真.5:パネルディスカッションの様子。韓国からの話題提供は,ムン ムギョン・韓国乳幼児保育・教育機関のムン ムギョン副所長によってウェブ会議形式で行われました


当日資料は以下のページをご覧ください
https://www.nier.go.jp/youji_kyouiku_kenkyuu_center/symposium/sympo_r01/#report