
[第十]鉋けずり・鋸ひき
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文部省が明治6(1873)年ごろに発行した幼児家庭用教材で,文部省発行教育錦絵もしくは幼童家庭教育用絵画などと呼ばれています。小学校就学前の家庭教育のために,教訓道徳図や数理図,西洋器械の発明家から西洋人形着せ替図まで様々な絵が作成されました。
大きさ縦約37cm,横約25cmの一枚もしくは二枚セットで,「文部省製本所発行記」という朱印が押されています。佐藤秀夫・中村紀久二『幼童家庭教育用絵画』によると,104種類の存在が確認されています。
当館では「童蒙教訓図解(37種)」・「文部省版外国発明家画伝(8種)」・「明治初年幼童絵図解(10種)」と題された合計55種類の幼童家庭教育用絵画を所蔵していています。
御紹介している3点は,「童蒙教訓図解」に含まれている「衣喰住之内家職幼絵解之図」と「幼童絵解運動養成論説示図」で,曜斎国輝によるものです。
童蒙教訓図解(どうもうきょうくんずかい)
文部省, [187-?]
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