往来物・和算書

冨士野往来

冨士野往来
タイトル
冨士野往来
ヨミ
フジ ノ オウライ
その他タイトル
冨士野徃来
出版者
山本屋
出版年
1647(正保4)
縦×横(cm)
27.4×17.9
請求記号
K067||1

解説

正保4(1647)年に刊行された『富士野往来』で,挿絵や解説のない本文だけのものです。大字・六行・無訓で記されています。本書以降は,頭書に注釈や挿絵などを加えたものが刊行されるようになっていきます。

【富士野往来とは】
室町前期に成立した往来物で,建久4(1193)年に行われた富士野巻狩と,そこで起こった曽我兄弟のあだ討ちを題材にした文書・書簡を集めた古往来です。「往来」は手紙の文例集から発達したもので,往来物という名称も往信来信に由来しています。富士野往来は,手紙文以外の文書を含むにもかかわらず「往来」と称しており,「往来物」が手紙文によるやりとり以外の学習書として認識されていく先駆的な存在といえます。