社会教育実践研究センター

センターの案内図 PDF

〒110-0007
東京都台東区上野公園12-43
TEL 03-3823-0241
FAX 03-3823-3008

令和2年度博物館学芸員専門講座

実施要項
趣旨
学芸員として必要な高度かつ専門的な知識・技術に関する研修を行い,都道府県・指定都市等での指導的立場になりうる学芸員としての力量を高める。
令和2年度テーマ
「人と地域の未来を拓く博物館の可能性
〜多様なニーズに応える博物館を目指して〜」
主催
文化庁
国立教育政策研究所 (社会教育実践研究センター)
協力
公益財団法人日本博物館協会
期間
令和2年12月9日(水)〜12月11日(金) --- 3日間
対象
学芸員の資格を有している者で,都道府県知事・指定都市長,都道府県・指定都市教育委員会及び関係独立行政法人等が推薦する次の者
  1. 登録博物館,博物館相当施設又は博物館類似施設に勤務する学芸員若しくは同等の職務を行う職員で,勤務経験がおおむね7年以上で指導的立場にある者
  2. 上記(1)と同等の職務を行うと主催者が認めた者
定員
50人
会場
次を主会場とし,Web会議システム(Zoom)を使用してオンライン(同時双方向通信)による講義を行います。
受講者は,すべてオンラインにより本講座を受講します。
(主会場) 国立教育政策研究所社会教育実践研究センター
〒 110-0007 東京都台東区上野公園12-43
TEL 03-3823-8420・8681
FAX 03-3823-3008

※詳しくは実施要項PDFファイルをご覧ください

受講者の声

講座のプログラムはどれも内容の濃い素晴らしいものでした。特に,「社会教育施設における事業の実際」として紹介された公民館・図書館の事例は,今後自館の活動を考えるうえでとても参考になりました。これまで漠然と実施してきた既存事業(出前講座や出張展示など)も,地域や企業との連携と工夫で色々な可能性を広げることができると感じました。
 紹介された先進的な事例は,恵まれた条件の中で実現されたのではなく,施設の設置目的や基本理念を実現するため,マイナス要因を打破するべく学芸員がもがいた結果であると感じました。現状を嘆くのではなく,より良い博物館のために障壁を打破する仕組み作りに取り組んでいきたいです。

松本市立考古博物館
一ノ瀬 幸治

今回,数々の成功事例をお聞きして,地方でもがんばっておられる方々から勇気をいただいた反面,わが身を振り返るとできていないことの多さに気付き,考えあぐねている状態です。大規模な館の事例を聞くと「小規模な当館ではどう参考にすればよいものか…」と悩んでしまうこともあるのですが,今回,博物館以外の事例から学ぶことが多くありました。日野町図書館の湯原さんが質疑応答の中で「私は井の中の蛙ですが…」とおっしゃっていたのが印象に残りました。その館のある地域に根付いている問題を,その館の職員の視座から考え,行動することで,大きな問題解決につながることがとてもよく分かりました。目の前にあることから一つずつ考えていこうと思います。

一宮市三岸節子記念美術館
野田 路子

学芸員資格を取得して10年以上経ちますが,初めてこのような学芸員としての専門講座に参加させていただき,これまで自分自身が取り組んできた教育普及活動を振り返ることができました。「連携」「多世代」「専門性」「地域」など,印象に残ったキーワードがたくさんあります。連携事業を行うことが目的ではなく「連携事業の目的を共有することが重要」,ステップアップできる多世代に向けたプログラム,利用者の関心を引き出すだけでなく専門性・主体性へつなげていくことなど,講座を通して新たな発見や課題に気付かされました。
 学芸員として何ができるのか? 改めて役割や目標を考え,専門性をスキルアップしていきたいと思います。貴重な機会をありがとうございました。

岡山天文博物館
松岡 友和

新型コロナウイルス感染拡大により,博物館活動に様々な制限のかかる中で,多分野の意欲的な教育普及事業の取組を知ることができ,できないことではなく,できることに目を向けるよい機会となりました。特に「連携」を意識する中で,館を中心とした考え方から,館を外側から見直すことの重要性に改めて気付くことができました。更にグリットシートやライフステージと館のミッションを整理する方法論に加えて,博物館だけではなく社会教育施設全般の取組事例を紹介いただいたことで,自館ではどの手法で何ができるか,という具体的な思考へとつながっていきました。設置主体や館種の異なる学芸員同士との意見交換を糧に,館の特性を意識した連携の可能性を探っていきたいと思います。

愛媛県スポーツ・文化部文化局まなび推進課
喜安 嶺

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,三日間の全日程をオンラインで受講しました。事前の接続テストなどのおかげでオンラインでも問題なく研修が行えました。地域博物館をはじめ,図書館,公民館といった社会教育施設の具体的な事例紹介や現場の声,大学教授陣による博物館の教育施設としての基本理念と刷新や提案など,充実したカリキュラムでした。また文化庁職員による博物館関連施策の具体的な案内などは,本研修ならではの特色であり参考になりました。グループ演習では,同一資料の画面共有,各発言への注目,書記や時間管理のしやすさなど,オンライン会議ならではの利点が生かされ,講義を含め大変に有意義な研修でありました。

西南学院大学博物館
山尾 彩香

受講後アンケートの集計結果

本講座の受講後レポートでは,講座を受講して「新たに取り組みたいまたは改善したい業務」についてアンケートを実施しました。その結果,下図のような回答が得られました。

その他:館内職員間の情報共有と事業目的・理念の共有

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 実施要項等
 講義の概要