社会教育実践研究センター

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〒110-0007
東京都台東区上野公園12-43
TEL 03-3823-0241
FAX 03-3823-3008

平成30年度博物館学芸員専門講座「地域課題の解決に向けた多様な学習機会を提供できる学芸員へ」

講義の詳しい内容は各タイトルのリンクをクリックすると見ることができます。

実施要項
趣旨
学芸員として必要な高度かつ専門的な知識・技術に関する研修を行い,都道府県・指定都市等での指導的立場になりうる学芸員としての力量を高める。
平成30年度テーマ
「地域課題の解決に向けた多様な学習機会を提供できる学芸員へ」
主催
文部科学省
国立教育政策研究所 (社会教育実践研究センター)
協力
公益財団法人日本博物館協会
期間
平成30年12月12日(水)〜12月14日(金) --- 3日間
対象
学芸員の資格を有している者で,都道府県・指定都市教育委員会及び関係独立行政法人等が推薦する次の者
  1. 登録博物館,博物館相当施設又は博物館類似施設に勤務する学芸員若しくは同等の職務を行う職員で,勤務経験がおおむね7年以上で指導的立場にある者
  2. 上記(1)と同等の職務を行うと主催者が認めた者
定員
50人
会場
国立教育政策研究所社会教育実践研究センター
〒 110-0007 東京都台東区上野公園12-43
TEL 03-3823-8420・8681
FAX 03-3823-3008

※詳しくは実施要項PDFファイルをご覧ください

プログラム

※プリントアウトされる方はプログラムPDFファイルをご利用ください。

平成30年12月12日(水)|1日目
時間 内容
10:00-10:30 受付
10:30-11:15 開講式・オリエンテーション
11:15-12:45 基調講演

地域における博物館の意義とは
 〜天王寺動物園の改革を例に〜

牧 慎一郎(77KB)
大阪市天王寺動物園園長
12:45-14:00 休憩
14:00-15:30 行政説明

博物館関連施策の動向

文化庁
15:30-15:45 休憩
15:45-17:15 交流プログラム グループ協議
 国立教育政策研究所 社会教育実践研究センター
17:45-19:30 情報交換会
平成30年12月13日(木)|2日目
時間 内容
9:30-11:00 特別講義

グローバルな視点による伝統文化の継承

栗原 祐司(90KB)
京都国立博物館副館長
11:00-11:15 休憩
11:15-12:45 講義・事例研究

多様な主体との連携による教育普及活動

<講師>

寺島 洋子(40KB)
国立西洋美術館主任研究員

<事例>

矢代 勝也(55KB)
MOA美術館学芸部次長
12:45-14:00 休憩
14:00-17:15 シンポジウム

知の宝庫における学び合いの促進

<コーディネーター>

 半田 昌之
公益財団法人日本博物館協会専務理事

<シンポジスト>

大河内 智之(774KB)
和歌山県立博物館主査学芸員
柳沢 秀行(51KB)
大原美術館学芸課長
平成30年12月14日(金)|3日目
時間 内容
9:30-12:45 講義・演習

テーマ実現に迫るビジョンの検討

金山 喜昭(44KB)
法政大学キャリアデザイン学部教授
12:45-14:00 休憩
14:00-15:30 講義

地域課題の解決に向けた事業の展開

大野 究(427KB)
氷見市立博物館館長
15:30 閉講式
閉講式終了予定時刻 16:00
受講者の声

平成30年度博物館学芸員専門講座に参加して強く実感したことは,博物館・美術館等の文化施設が求められている役割の変化は確実なものだということでした。博物館の基本的な役割を守りつつ,文化施設としての可能性を認識し,役割を拡張していくことは,特定の館の特異な事例ではなく,普遍的な基準となりつつあることが理解できました。
 この10年間余り,当館では博物館の役割の拡張の必要性を認識し,地域との連携を進めることで実践を図ってきました。「博物館がそこまでやる必要があるのか」という声は,小さくなってはいますが,無くなってはいません。
 講座で得た他館の事例等の情報から全国的な動きを把握できたことは,今後の当館の運営への大きな財産となると思います。改めまして,充実した講座プログラムを提供していただいたことに心から感謝いたします。

福島県立博物館 専門学芸員
小林 めぐみ

今回の研修内容には,とにかく「しびれ」ました。講師の方も多士済々で,非常に中身の濃い3日間でした。
 初日の基調講演では,「負け犬観の払拭」,「TENNOJI TIGER」など飛び出す言葉や内容に圧倒され,笑いの中にも,進歩する博物館の姿に感動しましたし,特別講義では,文化庁の現状,ICOMの新たな勧告など,普段考えることのない様々な情報を得ることができました。
 また全国の館の方々と交流でき,同じような課題,先進的な取組などをうかがうにつれ,この年になって,改めて学芸員の仕事とは,未来の人たちへの贈りものを日々作り出していくことなのだ,と再確認することができました。新たな気持ちで再出発できそうです。ありがとうございました。

浦安市郷土博物館 主任学芸員
尾上 一明

今回の研修会では,博物館が対応できる地域課題の幅の広さと,効果の大きさに驚かされました。受講前の問題意識として当館が対応しうる地域課題は「芸術鑑賞機会の創出」と「地域住民コミュニティの構築」の2つを考えていました。実際には「グローバル社会」や「高齢社会」,視覚障害を持った方も想定した「あらゆる鑑賞者」への対応など,様々な課題が多くあることを再認識いたしました。そして,これらの課題から目をそらさず,正面から取り組まれている博物館の事例を伺い,数多くの示唆をいただきました。学芸員として当館でできることを改めて整理,共有し,目下の課題に取り組みながら長期的な目標を定めていきたいと思います。
 また学芸員同士はもちろん,博物館に関わってくださっている方々と交流・協力し,地域に根差した美術館をつくり続けていきたいと思います。この度は大変貴重な機会をありがとうございました。

佐賀大学美術館 教務課美術館担当(学芸員)
出口 智佳子

昨年,約8年間離れていた学芸の現場に戻ってみると,社会の変化に伴う多くの課題が館を取り巻いていることに気が付きました。そんな折に参加した学芸員専門講座では,博物館に関する国際的な話題や施策についての講義,また各館の具体的な事例を通して,新たな知見を得ることができました。今回参加されていた分野・設置形態とも多様な博物館の方々からも,それぞれの館の現状や考えをお聞きすることができ,大変参考になりました。
 3日間の講座は刺激に満ちたものでした。博物館をめぐる社会状況をマイナス要素とばかり考えるのではなく,博物館の可能性を探る機会と捉える逆転の発想を得られたことが,何よりの収穫でした。講師の皆さま,社会教育実践研究センターの皆さまに心から感謝申し上げます。

公益財団法人仙台市市民文化事業団 仙台文学館 学芸室主任
本多 真紀

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 実施要項等