国立教育政策研究所 科学研究費助成事業シンポジウム

 今後の日本を支える技術教育の在り方-教科横断的な視点からの検討-
  第2回 技術ガバナンスレビュー学習とSTEAM教育

開催趣旨

現代の社会は,衣・食・住などのあらゆる生活場面で技術の恩恵を受け,生産・製造・情報サービスなどの様々な社会産業で技術革新が創出されている。このように技術革新の成果が広く深く社会と生活に浸透した現代社会において,国民には,技術の光と影に対して理解し,判断・発言・行動できる,いわゆる「技術ガバナンス能力」と呼ぶべき資質・能力が求められる。
 このような能力の育成についてこれまで,自然科学的な知見に基づき,生活や社会における問題を,基礎的な技術を選択したり,改良・応用したりすることによって解決するといった学習が行われてきた。確かに,各技術が,科学者及び技術者の手によって,基礎から応用といった流れで生み出されたとしても,社会で活用される場合は,ユーザの経済的な感覚や,社会的な嗜好(しこう)の傾向など,様々な関係者の意図が働く。そして,このような状況の中で,技術を適切に社会で活用するために必要となるのが「技術ガバナンス能力」であるなら,自然科学だけでなく,社会科学等の知見を目的に応じて統合し利用できる力の育成にも配慮が必要と考えられる。
 そして昨年度は,このような力を育成するための,「普及している製品やシステムが開発・創造された当時に時間軸を遡り,開発者と消費者,及び両者を結び付け相互作用を生み出した前提となる社会構造や問題意識を俯瞰的に取り上げ,技術イノベーションの成果として創造された製品に至るまでの技術ガバナンスの事例を明らかにする学習(「技術ガバナンスレビュー学習」)」の基本的な考え方について提案した。
 一方,現在,教育に関する各種報告書等では,幅広い分野で新しい価値を提供できる人材を養成することができるよう,初等中等教育段階において,STEAM 教育(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics 等の各教科での学習を実社会での問題発見・解決にいかしていくための教科横断的な教育)を推進することを求めており,今後このような教育が実践されていく中で,同じく教科横断的な教育となる「技術ガバナンスレビュー学習」とこの教育との関係についても整理しておく必要があると考えられる。
 そこで,本年度は,中学校段階における「技術ガバナンスレビュー学習」の実践を紹介するとともに,関係教科等の研究者によるパネルディスカッションや,実際に消費者が求める製品を開発している企業の方による講演を通して,高度化・ブラックボックス化した技術に支えられた社会を生きる子供たちに求められる技術教育の在り方について参加者とともに協議し,その方向性を示す。

開催概要

日時 令和2年3月7日(土) 12:30~16:30 (受付 12:00~)
場所 文部科学省 第2講堂
〒100-8951 東京都千代田区霞が関3-2-2
  東京都千代田区霞が関3-2-2 中央合同庁舎 第7号館 旧庁舎6階
・東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」11番出口又は6番出口より徒歩1分
・東京メトロ丸ノ内線,千代田線,日比谷線「霞ヶ関駅」A13番出口より徒歩5分
 (旧文部省庁舎1階通路,文部科学省第2講堂専用入口からお入りください)
  
定員 200 名(参加無料)
時間 内容
○プログラム
 12:30~12:35 シンポジウムの要旨説明
 12:35~14:05 研究成果の報告
・「技術ガバナンスレビュー学習」の概要
・「材料と加工の技術」の学習における実践
・「生物育成の技術」の学習における実践
・「エネルギー変換の技術」の学習における実践
・「情報の技術」の学習における実践①
・「情報の技術」の学習における実践②
 14:10~15:10 記念講演
オリンパス次世代教育活動の取組み ~内視鏡で学ぶがんの早期発見・早期治療~
内視鏡開発の取組み ~医師が求める機器実現への挑戦~
 15:20~16:25 パネルディスカッション
STEAM教育の視点からの技術ガバナンスレビュー学習の価値
 16:25~16:30 シンポジウムのまとめ

お申込み方法

所属・役職・氏名を明記の上,下記メール宛てにてお申し込みください。受信確認後,返信いたしますので,当日は返信メールを印刷して御持参ください。
 sympo0307@nier.go.jp


問合せ先

国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部 シンポジウム担当
 sympo0307@nier.go.jp

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