はじめに
国立教育政策研究所では、全所的な研究プロジェクトとして調査研究等特別推進経費による調査研究に取り組んでいる。本研究報告書は、その一環として平成14年度〜16年度の3ヶ年計画で進めている「総合的な学習の授業及び評価に関する開発的研究」の第一次報告を行うものである。
今次学習指導要領の改定により新設された総合的な学習の時間は、平成14年度4月より全国の小学校、中学校で実施の運びとなった。しかし、学習指導要領にはそのねらいは規定されているものの、他教科等のように内容は規定されておらず、また、教科用図書もないところから、各地・各学校においては内容編成、単元開発、授業、さらには評価等の面において鋭意その創意工夫が続けられていることと思う。
当研究所教育課程研究センターにおいては、平成12年12月4日の教育課程審議会答申を受けて、既に、小・中学校の新しい学習指導要領に沿った各教科ごとの『評価規準、評価方法の研究開発(中間整理)』(平成13年5月)、及び各教科と特別活動に関する『評価規準の作成、評価方法の工夫改善のための参考資料(小学校)−評価規準、評価方法の研究開発(報告)−』『評価規準の作成、評価方法の工夫改善のための参考資料(中学校)−評価規準、評価方法の研究開発(報告)−』(いずれも平成14年2月28日)を公表してきたところである。しかし、総合的な学習の時間に関してはその後の早急な研究開発が待たれたところであった。
このような事情を踏まえ、今回、初等中等教育研究部の所員をはじめ所外のメンバーを含む研究組織によって総合的な学習の授業及び評価に関する開発的研究プロジェクトが開始され、ここにその第一次報告書を作成することができた次第である。
本報告書には、総合的な学習の時間の授業及び評価に関する理論編とともに、計5小学校における実践編が収められている。本報告書が活用され、各地・各学校における総合的な学習の時間に向けた内容編成、単元開発及び授業と評価の実践の向上に資することを祈念する次第である。
最後に、日頃の多忙な実践研究の中、本研究への研究協力を快くお引き受けいただいた小学校・中学校及びその関係者ならびに研究組織メンバーのご努力に深甚の謝意を表する次第である。
平成15(2003)年3月
国立教育政策研究所
遠 藤 昭 雄