ま え が き
 
 
 本年4月から,新しい高等学校学習指導要領が実施され,全国の高等学校において「総合的な学習の時間」が実践されることになります。
 「総合的な学習の時間」については,新しい高等学校学習指導要領の実施に向けて,移行期間中の平成12年度から,高等学校において試行的に取り組まれてきました。
 この移行期間中の各学校における取組を通して,創設の趣旨やねらいが実現できるようにすること,複数学年を見通した継続性をもって実施されること,同一年度内における各学年間の連携を図って実施されること,そして,この時間の教育活動を評価し次年度の改善に生かすことなどが,課題として指摘されていました。
 今回の事例集は,こうした課題に応えられるようにすることを主なねらいとするとともに,事例は,「課題研究」(平成元年告示の学習指導要領において,課題解決型の学習を一層重視する観点から職業に関する各教科に新しい科目として設置)等の素地のない普通科の高等学校から収集し作成することとしました。収載した事例は,平成13年度〜14年度という移行期間中のものであるため,授業時数等,一部現在の実情に合わないところもあります。
 しかしながら,「総合的な学習の時間」の趣旨やねらいの実現,計画的な実施,複数学年を見通した継続的な実施など,現在も課題となっている事項について,各学校が創意工夫して取り組んだ実践事例は,部分的な違いを超えて,多くの学校に参考にしていただけるものと考えます。
 これまでも,「総合的な学習の時間」に関する各学校の取組を支援するため,平成11年12月に,『特色ある教育活動の展開のための実践事例集(中学校・高等学校編)』が文部省から刊行されています。各学校においては,これらを御活用いただき,「総合的な学習の時間」の趣旨やねらいに即した教育活動が行われることを期待します。
 また,「総合的な学習の時間」の実践が所期の成果を上げていく上で,都道府県教育委員会等が,学校を支援していくことが必要なことは言をまちません。都道府県教育委員会等においては,本書等を参考にして,学校に対して必要な支援が行われることを期待します。
 最後に,本書の作成に当たり多大なご協力をいただいた事例集提供校の方々に対して,心から感謝の意を表します。
 
 
  平成15年3月
                    国立教育政策研究所長
                     遠 藤 昭 雄
 
 
 
総合的な学習の時間 実践事例集(高等学校編)
 
事例掲載校
 
 1 熊本県立鹿本高等学校
 2 長崎県立上五島高等学校
 3 佐賀県立小城高等学校
 4 徳島県立富岡西高等学校
 5 島根県立邑智高等学校
 6 愛知県立安城南高等学校
 7 東京都立稲城高等学校
 
 
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