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プロジェクト研究

「プロジェクト研究」とは,行政上の政策課題について,本研究所として取り組むべき研究課題を設定し,広く所内外の研究者の参加を得てプロジェクトチームを組織して行う研究活動です。研究期間は概ね2〜5年間で,平成28年度に進行中の研究課題は,次のとおりです。

1.教育行財政

(1)教育の効果に関する調査研究【平成27〜29年度】

研究代表者 田口重憲(研究企画開発部長)

  • 国内外の教育効果に係る実証研究を収集・整理するとともに,文部科学省「全国学力・学習状況調査」や国立教育政策研究所「学習指導要領実施調査」、厚生労働省「中高年者縦断調査」などの既存の国内データの分析を通した教育効果に関する新たな実証研究を行い政策決定に資する基礎資料を提供する。また,教育の効果を就学前から測る縦断調査を試行し,国内での実行可能性を検証する。なお,既存データの分析により一定の研究成果が出ている実証研究については,逐次,研究成果をインターネット上で公表する。
  • 平成28年度は引き続き,既存のデータの分析を通した教育効果に関する新たな実証研究を進めるとともに,4月より就学前教育に関する縦断調査を6市町村で開始する。

(2)地方教育行政の多様性・専門性に関する研究―地方創生と教育行政―【平成28〜30年度】

研究代表者 渡邊惠子(教育政策・評価研究部長)

  • 平成26年度の新教育委員会制度への移行や,地方分権改革,地方創生,人口減少社会への対応など,地方自治体の教育行政に影響を与えうる施策が相次いで実施されていることを踏まえ,地方教育行政の現状と課題及び地方分権改革や新教育委員会制度の効果・影響等を検証することにより,今後の地方自治体における教育行政施策の立案等に資する総合的な知見を得ることを目的とする。
  • 平成28年度は,地方自治体の教育行政(教育委員会)と一般行政(首長)との効果的な連携・調和が図られている事例等の要因の分析や諸外国との比較,教職員人事の多様性の検証,学校統廃合が地域に与えた影響,地方自治体独自の高等教育政策の効果(大学の所在地域や学生に与える影響)などの分析に着手する。
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2.初等中等教育

(1)資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究【平成26〜28年度】

研究代表者 梅澤敦(教育課程研究センター長)

  • 中教審の審議で検討されている資質・能力を育成するための指導方法やその評価の在り方を重点的に検討し,目標・内容に関する検討やカリキュラム・マネジメント等の支援方策と合わせて,資質・能力を育成する教育課程に向けての一体的,総合的な検討を行うことを目的とする。
  • 国内外のアクティブ・ラーニングの状況把握,諸外国の特徴や情報の収集・把握・整理,さらにプロジェクトおいて,理科・社会科といった具体的な教科でも同様の研究を推進している。中間まとめの一つとして,諸外国におけるアクティブ・ラーニングの状況把握のまとめを行った。さらに諸外国における教育課程と学習活動(全体編と理科編),ICTリテラシーの理論研究について3冊の中間まとめ(報告書)に向けての準備を進めている。
  • 平成28年度は,今後の中教審の審議動向を見据え,政策の検討に資する資料提供を目指して研究を続ける。特に,(1)アクティブ・ラーニングとその評価方法に関する理論的検討,(2)資質・能力の評価に関する諸外国の事例比較,(3)資質・能力の育成に関する実践研究校の指導方法と評価の事例の収集・分析・研究について継続的に行い,得られる知見を明らかにしていく。

    ・「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」研究報告書1〜使って育てて21世紀を生き抜くための資質・能力〜
    研究報告書/概要版 研究報告書/全体版

    ・「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」研究報告書2〜諸外国の教育課程と学習活動〜
    研究報告書/概要版 研究報告書/全体版

    ・「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」研究報告書3〜諸外国の教育課程と学習活動(理科編)〜
    研究報告書/概要版 研究報告書/全体版

    ・「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究」研究報告書4〜ICTリテラシーと資質・能力〜
    研究報告書/概要版 研究報告書/全体版

(2)非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究【平成27〜28年度】

研究代表者 遠藤利彦(総括客員研究員,東京大学教育学研究科教授)

  • 非認知的能力について,特に社会情緒的コンピテンスに注目して研究を行う。生涯の各発達の時期ごとに社会情緒的コンピテンスの具体的な内容を挙げ,研究で用いられる科学的測定や記述の手法を示す。発達の様相,発達を支える有効な要因,環境について国内外の研究知見を収集する。社会情緒的コンピテンスについての具体的議論,国内課題の明確化,調査設計に資する知見を得ることを目的とする。
  • 平成28年度は,27年度に引き続き,発達段階ごとに研究知見を収集し,乳児期から青年期まで漸次的に進む発達のプロセスを示す。また,乳児,幼児,児童・生徒を対象に,社会情緒的コンピテンスを測定する実験と調査を実施する。一部は小規模実験,予備的データ収集と分析となるが,国内での知見を得ることとする。

    ・非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する調査報告書
    研究報告書/概要版 研究報告書/全体版

(3)全国学力・学習状況調査の結果の二次分析に関する研究【平成27〜28年度】

研究代表者 梅澤敦(教育課程研究センター長)

  • 全国学力・学習状況調査の調査結果を基に,複数年度に渡るデータ分析を実施することで,@データ活用方法の開発を行うとともに,Aデータの二次分析から得られる知見(成果を上げた学校の具体的な取組を含む)を明らかにすることを研究目的とする。
  • 平成28年度は,前年度に引き続き,(1)調査結果の経年変化を概観し,データ活用の観点から,学校や教育委員会を対象としたケーススタディーを実施し,学力向上に効果的な取組を具体的な事例の紹介を含めて明らかにするとともに,(2)調査結果のデータベース構築のための基礎研究を進めつつ,学力調査結果と質問紙調査結果の相関分析,記述式設問の解答の詳細分析等,多様な二次分析を実施して得られる知見を明らかにする。

(4) 小学校英語教育に関する調査研究【平成27〜28年度】

研究代表者 大野彰子(国際研究・協力部長)

  • 研究開発学校及び教育課程特例校で行われている低・中学年からの外国語活動や,教科としての外国語教育を実施する等の先進的な取組の状況を把握分析する。把握分析にあたっては,目標,指導方法,評価の三つの観点を中心に行う。それとともに小学校の外国語教育に係わる諸課題についても整理し,それらの分析も試みる。これらを基に,目標,指導法,評価の在り方の事例を小中連携および目標・指導・評価の一貫性といった視点から整理分析することで,小学校における外国語教育について有用な(情報)エビデンスを提供することを目的とする。
  • 平成28年度は,平成27年度に行った研究開発学校及び教育課程特例校等に対する質問紙調査(管理職・教員・児童)の分析及び先進教育委員会の取組事例の分析を深めるため,聞き取り調査を行うとともに諸外国の状況についても調査し,整理する。

(5) 幼小接続期の育ち・学びと幼児教育の質に関する研究【平成27〜28年度】

研究代表者 田口重憲(幼児教育研究センター長)

  • 本研究では,国際的にも重要な時期として注目されている幼小接続期に関して,幼稚園教育要領の改訂に資する情報を提供することを目的とするとともに,幼児期から児童期にかけての縦断研究に向けた基礎的な知見として,幼児教育の質の評価に資する知見を得ることを目的とする。具体的には,@幼小接続期の育ちと学び,学びに向かう力を捉える手法と,この時期のカリキュラム,A幼児期の教育・保育の質を捉える評価指標の考案と,園内研修での活用を通じた検証,について調査研究する。
  • 平成28年度は,@について,協力園での調査結果の分析と,小学校1年生に対する調査を実施し,幼小接続期の育ちと学び,学びに向かう力を捉える手法を検討する。Aについては,平成27年度の試行実施の結果を踏まえた評価指標の検討と園内研修を通じた検証を図る。

    ・プロジェクト研究「幼小接続期の育ち・学びと幼児教育の質に関する研究」の報告書を掲載しました。
    研究報告書/概要版 研究報告書/全体版
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3.教職員

(1) 児童生徒の資質・能力を育成する教員等の養成,配置,研修に関する総合的研究【平成27〜28年度】

研究代表者 大杉昭英(初等中等教育研究部長)

  • 本研究は,@新しい時代に必要となる資質・能力を児童生徒に確実に育む教員の資質・能力を向上させる教職生活全体を通した総合的な取組(養成と研修)と,A教員と教員以外の専門的スタッフを配置しそれぞれ専門性を発揮して学校組織全体が一つのチームとして力を発揮する方策(配置・マネジメント)について総合的な研究を行い,教育政策の形成に資する基礎的資料を得ることを目的としている。
  • 平成28年度は,前年度の知見を基に,調査・分析を進め,最終報告書を出す。

    ・副校長・教頭の職務状況に関する調査研究報告書
    研究報告書/概要版研究報告書/全体版


    ・教育委員会と大学の連携による教員研修プログラムに関する調査報告書
    研究報告書/概要版研究報告書/全体版

(2)教員の配置等に関する実証研究【平成28〜30年度】

研究代表者 田口重憲(研究企画開発部長)

  • 学級規模や教員の配置,指導方法の工夫が児童生徒の資質能力の育成に与える影響について検証することが教育政策上の重要課題となっている。また,いじめ・不登校・貧困問題を抱える学校現場では教師に求められる業務も複雑・多様化している。このような状況を踏まえ,都道府県で実施している学力・学習状況調査等を活用し学級規模等の教員の配置が学力や非認知能力などに与える効果や不登校等の問題行動に関する児童生徒支援加配の効果を実証的に検証する研究を進め,教育政策へ基礎的なデータを提供することを目的とする。
  • 平成28年度は,教育委員会や学校に対する質問紙調査,実験授業などにより,テーマごとに研究を進め,成果が出るものから随時公表する。

(3) 教員養成課程等におけるICT活用指導力の育成のための調査研究【平成28〜29年度】

研究代表者 吉岡亮衛(研究企画開発部総括研究官)

  • 各学校への電子黒板が普及するとともに,現在,デジタル教科書の導入に向けた議論が進められていることを踏まえ,教員に必要とされるICT活用指導力の育成について調査研究を行う。そのうえで,教員養成課程等で身につけるべきICT活用指導力の育成に関するカリキュラム等諸課題についての改善の方向性に係る知見を得る。具体的には,研究期間を通して,教員養成課程等を置く大学や教育委員会・教育センターに対して質問紙調査やヒアリング調査を行うとともに,先進的な取組のある諸外国の大学等に対してヒアリング調査を行う。また教員養成課程等の大学教員を主要メンバーとした調査研究協力者会議を設置し,教員養成課程等で身につけるべきICT活用指導力等の基準やICT活用指導力等の育成のための指導内容・方法について検討する。
  • 平成28年度は,国内の大学や教育委員会などへの質問紙調査のほか,先行研究のレビューなどにより研究を進める。
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4.高等教育

(1) 学生の成長を支える教育学習環境に関する調査研究【平成28〜29年度】

研究代表者 深堀聰子(高等教育研究部長)

  • 学習成果と教育学習環境の関係性を,実証研究に基づいて明らかにする。具体的には,学習成果を「学生の成長」と幅広く捉え,@大学のグローバル化戦略,A大学の教育内容・方法の改革,B学生集団の構成の多様性,C学生集団の規模,に係るいかなる教育学習環境が,学生による知識や能力の習得,学修時間や満足度,市民性の涵養,リテンション(継続履修)や卒業といった指標と,正の相関を持つのかを,全国的な調査データ及び事例研究から明らかにする。
  • 平成28年度は,各テーマごとに文献調査やインタビュー調査を実施するほか,既存の調査結果の分析を行う。
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