1月30日(金) 国立教育政策研究所令和7年度公開シンポジウム「いま、なぜ教育データサイエンス教育か、そしてどう進めるか」を開催しました。

 1月30日(金)大阪教育大学天王寺キャンパスにて、国立教育政策研究所令和7年度公開シンポジウム「いま、なぜ教育データサイエンス教育か、そしてどう進めるか」を開催しました。シンポジウムは対面・オンラインのハイブリッドで行われ、333名が参加しました。
(当日のプログラム、講演資料等はこちら
 森田正信所長より、本シンポジウムの趣旨、プロジェクト研究や教育データサイエンスセンターの最近の取組等に言及しつつ、冒頭挨拶が行われました。文部科学省の若林徹教員養成企画室長より、昨今の教職課程をめぐる中央教育審議会の動向等について説明がありました。また、大阪教育大学の岡本幾子学長より、本シンポジウムへの期待について挨拶が述べられました。
 第一部のプロジェクト成果報告では、藤原文雄 教育政策・評価研究部長(教育データサイエンスセンター長特別補佐)より、米国における教育データサイエンス教育の動向を踏まえ、「教育データリテラシー教育」と「教育データサイエンティスト教育」という二つの極から捉えた「教育データサイエンス教育」の研究枠組みが示されました。また、日本の国立教員養成系大学・学部を対象としたアンケート調査およびヒアリング結果に基づき、日本における現状についての説明が行われました。
 第二部の事例報告・ディスカッション前半では、大阪教育大学、岡山大学、東京学芸大学、広島大学の4大学から事例報告が行われ、併せて登壇者によるディスカッションが実施されました。これら4大学はいずれも、教職大学院に加えて一般の修士課程も有し、教育データサイエンティストの育成にも取り組んでいる大学です。ディスカッションでは、「教育データサイエンス教育」をめぐる課題として、具体的な活用イメージを持ちにくいことに起因する学生のデータサイエンスへの関心の低さへの対応、学習ログ活用における産学官連携の必要性とその課題、収集される教育データの質の不均一性等が指摘されました。
 第二部の事例報告・ディスカッションの後半では、滋賀大学および兵庫教育大学による事例報告と、それを踏まえた登壇者間のディスカッションが行われました。両大学はいずれも、教員養成における専門性を生かした特色ある取り組みを展開しています。ディスカッションでは、初等中等教育における統計教育の充実を受けた大学での教育データサイエンス教育の変化、教員養成系大学・学部が今取り組めること、国立教育政策研究所をはじめとする関係機関に期待される役割等について、意見交換が行われました。
 第三部のパネルディスカッションでは、「いま、なぜ教育データサイエンス教育が求められているのか、そしてそれをどのように進めていくべきか」をテーマに、大学、自治体の教育センター、民間事業者による議論が行われました。議論の中では、教育データサイエンスは一般的なデータサイエンスと比べ、教育という領域に関するより高度なドメイン知識を必要とするとの意見が出されました。また、学校現場においてデータを活用した教育実践を推進するためには、データ活用の目的を明確化し関係者間で共有すること、ダッシュボードを含め、現場の教職員が使いやすいツールを整備することが不可欠であること等が指摘されました。これらはいずれも、産・官・学のいずれか一者のみで実現できるものではなく、三者が連携・協力して取り組む必要性が共有されました。
 国立教育政策研究所教育データサイエンスセンターでは、今後とも我が国の教育データ分析・研究、成果共有の拠点(ハブ)として、①教育データや取組を共有するための基盤整備、②教育データ分析・研究の推進、③国や自治体における教育データ分析・研究の支援に取り組んでまいります。

当日の様子

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開会挨拶を行う森田所長

(国立教育政策研究所)

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開会挨拶を行う若林室長

(文部科学省高等教育局専門教育課教員養成企画室長)

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開会挨拶を行う岡本学長

(大阪教育大学)

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第1部 プロジェクト成果報告で登壇する

藤原部長(国立教育政策研究所教育政策・評価研究部)

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第2部 事例報告①・ディスカッションの様子

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第2部 事例報告②・ディスカッションの様子

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第3部 パネルディスカッションの様子

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閉会挨拶を行う増子センター長(国立教育政策研究所教育データサイエンスセンター)